近年危機管理に関する関心が高まっています。そして様々な災害を想定したシンポジウムなども増えてきました。
まず危機管理を行う上で覚えておきたいのは、災害であれ、テロであれ、伝染病の拡大であれ、日常から一変して危機的な状況になると、どんなに冷静な人でもパニックに陥りやすいということです。そして危機管理の面から大切なことは、災害などが起こり情報が錯綜する中で、いかにしてパニック状態にある人々に、的確な行動をさせるのかということです。これこそが危機管理の重要なポイントであり、私たちが心がけておかねばならないことなのです。
大正時代、関東一帯を襲った地震が関東大震災です。今ほどマスコミも発達しておらず、携帯電話もインターネットもなかった頃ですが、パニック状態になった一部の人たちの間で、危機管理とは反対に危機を増幅させてしまうような、根拠のない虚言が広まり、本来力をあわせて危機に対処すべき人たちの間で、相互不信を招いてしまうようなことがありました。この大正時代の大災害から分かることは、危機管理における情報では、その正確さが非常に重要だということです。
災害やテロに見舞われると、人々の精神状態も平時とは異なりますから、危機管理する上で望ましくないような根拠のない「情報もどき」も流れてしまいがちです。しかしここで判断力を失い、情報の選別ができないようでは、とても危機管理は出来ないのです。情報が溢れる中、いかに選別するかが危機管理の肝です。

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